神楽月のまったり日記。
取扱いジャンルやその他もろもろを萌えの赴くままにつらつらと。
ネタバレ考慮なし注意。
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ネット繋がらず、携帯からですよ!クッションなく池Yですよ!注意ですよ!
恐怖と不安と孤独で眠れなかったとき、物語が私を安らがせてくれたから。
おこがましいけど、僅かでも。私のサイトをブログを見られる余裕が出来たときに、僅かでもほんの少しでも、恐怖や不安以外の何かを感じてもらえればなと。おこがましいのも批判あるのも、百も承知で。
無言で池袋から差し出されたものに、有楽町は目を瞬かせた。
「ほら」
ずいっと。再度差し出されたのは、小さくとも色鮮やかな花束。
有楽町は相手の意図もわからず、ただきょとんと花束と池袋の顔を見比べた。
「えっと……?」
「やると言っている。わからんのか!」
「え……あ、うん。ありがとう」
有楽町は池袋の勢いに押され、ついつい花束を受け取った。
一言も「くれる」など言ってなかったけどなぁ、と言う言葉を呑み込んで、池袋の顔を見る。
相変わらず彼の顔はそっぽを向き、金の瞳は有楽町を見てはいなかった。
それでも、色とりどりの花束は可愛いし、理由はわからないけど池袋がくれたということも嬉しい。
「ありがとう、池袋」
素直に有楽町が礼を言うと、池袋がふんっと鼻を鳴らした。その瞳は有楽町を見ることはなかったけれど、僅かに彼の表情が緩んだのに有楽町は気づいた。
ふわりと。有楽町の心に灯りが燈る。
「……今年最初の花の贈り物だ。嬉しいや。ありがとう」
池袋からもらった花束を見つめ、有楽町は呟いた。だから、有楽町は気づかなかった。池袋が大きく目を見開いて自分を見たことに。
「……貴様がよければ、毎月、花をやろう」
思いかけない池袋の言葉に、有楽町は勢いよく顔を上げる。
池袋は真っすぐに有楽町を見ていた。表情は変わらなく思える。
ただ、その真っすぐな視線に、有楽町は自然と微笑んでいた。
「うーん……花束はいらない、かな」
池袋の眉が寄せられる。彼の不機嫌そうな表情を見つつ、有楽町は言葉を続けた。
「その代わり、毎月、花を見に連れてってほしいな。お前の沿線ならいろいろあるだろ?」
「当然だ!」
スイッチが入ったかのように唐突に池袋が胸を張る。有楽町は小首を傾げて彼を見た。
「なら、いいの? 連れてってくれる?」
「まかせておけ!」
きっぱりと言い切る池袋に、有楽町は心から笑みを浮かべる。
「ありがとう、池袋。楽しみにしてる」
嬉しいのも楽しみなのも、本当に有楽町の本心だ。けれど、本当は花を見にいかなくてもよいのだ。もちろん花は好きだ。地下では感じることの出来ない四季を感じられる自然。それを感じられる花々や植物を見るのは好きなのは事実だ。
けれども、それよりも彼と確実に一緒に過ごせる時間が出来ることが、有楽町には何よりも嬉しかった。
「ホント、ありがとう」
有楽町は、楽しみだな、と小さく呟くと、手にした花束より華やかな笑顔を池袋へと向けた。
恐怖と不安と孤独で眠れなかったとき、物語が私を安らがせてくれたから。
おこがましいけど、僅かでも。私のサイトをブログを見られる余裕が出来たときに、僅かでもほんの少しでも、恐怖や不安以外の何かを感じてもらえればなと。おこがましいのも批判あるのも、百も承知で。
無言で池袋から差し出されたものに、有楽町は目を瞬かせた。
「ほら」
ずいっと。再度差し出されたのは、小さくとも色鮮やかな花束。
有楽町は相手の意図もわからず、ただきょとんと花束と池袋の顔を見比べた。
「えっと……?」
「やると言っている。わからんのか!」
「え……あ、うん。ありがとう」
有楽町は池袋の勢いに押され、ついつい花束を受け取った。
一言も「くれる」など言ってなかったけどなぁ、と言う言葉を呑み込んで、池袋の顔を見る。
相変わらず彼の顔はそっぽを向き、金の瞳は有楽町を見てはいなかった。
それでも、色とりどりの花束は可愛いし、理由はわからないけど池袋がくれたということも嬉しい。
「ありがとう、池袋」
素直に有楽町が礼を言うと、池袋がふんっと鼻を鳴らした。その瞳は有楽町を見ることはなかったけれど、僅かに彼の表情が緩んだのに有楽町は気づいた。
ふわりと。有楽町の心に灯りが燈る。
「……今年最初の花の贈り物だ。嬉しいや。ありがとう」
池袋からもらった花束を見つめ、有楽町は呟いた。だから、有楽町は気づかなかった。池袋が大きく目を見開いて自分を見たことに。
「……貴様がよければ、毎月、花をやろう」
思いかけない池袋の言葉に、有楽町は勢いよく顔を上げる。
池袋は真っすぐに有楽町を見ていた。表情は変わらなく思える。
ただ、その真っすぐな視線に、有楽町は自然と微笑んでいた。
「うーん……花束はいらない、かな」
池袋の眉が寄せられる。彼の不機嫌そうな表情を見つつ、有楽町は言葉を続けた。
「その代わり、毎月、花を見に連れてってほしいな。お前の沿線ならいろいろあるだろ?」
「当然だ!」
スイッチが入ったかのように唐突に池袋が胸を張る。有楽町は小首を傾げて彼を見た。
「なら、いいの? 連れてってくれる?」
「まかせておけ!」
きっぱりと言い切る池袋に、有楽町は心から笑みを浮かべる。
「ありがとう、池袋。楽しみにしてる」
嬉しいのも楽しみなのも、本当に有楽町の本心だ。けれど、本当は花を見にいかなくてもよいのだ。もちろん花は好きだ。地下では感じることの出来ない四季を感じられる自然。それを感じられる花々や植物を見るのは好きなのは事実だ。
けれども、それよりも彼と確実に一緒に過ごせる時間が出来ることが、有楽町には何よりも嬉しかった。
「ホント、ありがとう」
有楽町は、楽しみだな、と小さく呟くと、手にした花束より華やかな笑顔を池袋へと向けた。
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