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全線開業&南北・三田・目黒相互直通運転十周年おめでとう!
な突発SSです。
がっつり遅刻です、すみません……。気づいたのが昨日寝る前とかどんだけ……!私ってば……!!
お祝いしたいんだ!という気持ちだけでも読み取っていただければ。
ホント、遅くなったごめんね、南北、みーたん!
そして目黒はまるっと出てきません。ごめんなさい。だって貴方は出てきていないんだもの本家様で。
でも目黒はきっと九郎(くろうの一発変換が九郎ってどうよ私のパソ子!)苦労してるんだろうなぁと思いました。だってあの南北とみーたんと直通してんだよ!?大変そう……(酷)
そんなわけでおめでとう!SSを続きから!
NTとIAです。そんながっつり表現あるわけじゃないですが、注意!
【特別な日を特別な人と】
「…………帰んないの」
「…………お前こそ」
終電も終わった白金高輪駅。使用路線のふたりして、休憩室から動こうとしていなかった。
休憩室に置かれた机の端と端に座り、互いにちらちらと互いを伺っている。
「早く帰れよ」
「うっさい。お前こそ帰れ。いつもはすぐ帰るくせに」
苛々と三田が煙草を取り出そうとした、瞬間。南北の目が鋭く光った。
こんっ! っと軽いがいい音を立てて、飛んできたボールペンが三田の額にぶつかる。
勝手にボールペンが飛ぶはずがないわけで、もちろん南北が投げつけたのだ。
「痛ってぇな! なにしやがんだ!」
「ここは禁煙だって、何度言えばわかんの。おっさん」
頬杖をついた南北が、横目でちらり、と三田を睨む。
「お前だって吸ってんだろうが! いまさら何言ってる!」
「はぁ? 何言ってんの。僕は吸ってません」
いやに大きく南北が言う。三田が訝しげに顔を顰めるのと同時に、休憩室のドアが短くノックされた。
ぱっと素晴らしい勢いで、南北がドアを見る。
「お疲れ、南北。待たせたか?」
「お疲れさん!」
返事を待たずに開いたドアから、東西が顔を覗かせた。彼の後ろからは、浅草がひょいっと顔を出す。
「東西! 遅い!」
「浅草。いつまで待たせんだよ」
同時にそれぞれの同僚かつ待ち人の名前を呼んだ。
それから、南北と三田は「ん?」と顔を見合わせる。
「なんでそいつと一緒なんだよ!?」
「どういうことだ? 浅草」
南北がずいっと東西に詰め寄り、三田が浅草を睨んだ。
「待て待て待てって、南北! 近いっ! 苦しいってっ!」
「驚いた?」
東西が南北にネクタイを引っ張られている横で、悪びれずに浅草がにぱっと笑う。
「せっかくのお祝いなんだし、これから飲み行くぞ」
「は?」
浅草の言葉に、三田だけでなく南北までも訝しげに浅草を見た。
「どういうこと!?」
「だ、だから、お前ら、今日、全線開業と東急との相互直通運転開始して十周年だろ? だから、そのお祝いにって思って……っ」
「合同でお祝いとか式典とか、それぞれの会社でお祝いとかあるだろうけど。せっかくだから、俺たちだけでも祝いたいって思ったんだよ」
南北に詰め寄られてたどたどしく説明する東西の言葉を、浅草が引き継ぐ。
「三田がちゃんと全線開業させて、他社と直通までしためでたい日だもんな。やっぱ、祝ってやりたいわけよ、先輩としては?」
にっと笑う浅草に見つめられ、三田は小さく舌打ちをすると目を逸らした。
「……馬鹿か」
三田が小さく悪態をついても、浅草はにこにこ笑って三田を見ているだけだ。
「東西?」
南北が問うように東西を見ると、彼は小さく苦笑してぽんぽんと南北の頭を叩いた。
「オレも一緒。お前がちゃんと全線開業して、余所様ともしっかりやっていけて。オレは本当に嬉しかったんだぜ? だから、みんなや会社でやるのとは別に祝ってやりたかったんだ。十年だもんな。ホント、お前よくやってるよ」
苦笑を本当の笑みに変えて南北を見つめる東西から、南北は反射的に目を逸らす。
「…………馬っ鹿じゃないの」
南北の呟きが聞こえていた東西は、微笑むとぽんぽんともう一度南北の頭を叩いた。
「もう日付はすぎちまってるけどな! 行こうぜ!」
「……別に、どうしてもっていうなら行ってやってもいいよ」
「……勝手にしろ」
「ほーら! 行く行く!」
東西が南北の肩を叩き、浅草が三田の背中を押した。
「もっちろん、お兄さんたちが奢っちゃうよ~!」
「ま、今日は特別な」
東西と浅草がそれぞれの笑顔を浮かべて言う。南北と三田は顔を見合わせると、苦笑のようなしかめっ面のような微妙な表情を浮かべた。
四人で騒ぎながら連れ立って駅を出る。さりげなく……はないかもしれないが、南北と三田は示し合わせたかのように同時に東西と浅草の間に割って入った。当然、南北は東西の横、三田は浅草の横だ。この際、互いが並んでいるのは目をつぶることにする。
この南北と三田の行動と意図に気づいたのは、浅草だけだった。
呆れたように小さく苦笑する浅草から、三田は小さく舌打ちをしつつ視線を逸らす。東西は気づきもせずに、南北の一方的な話を、はいはい、頷きながら聞いていた。
十年。長いようで短かったと思う。
また、十年後。こうして祝うことが出来ればいい、と思ったのははたして誰だっただろうか。
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南北とみーたんにとっても特別な日だろうけど、ずっとふたりを気にしてきた東西と浅草にとってもきっと特別な日。
せっかくだから一緒にお祝いしようよ!と言い出したのはきっと浅草兄さんです。日本橋で東西捕まえて、計画したんだと思います。それぞれに伝えてなかったのは、互いと一緒と知ると逃げると思ったから(笑)
東西と浅草と待ち合わせしているからこそ、大人しく待っていたんです南北とみーたん……ってお前らなぁ(笑)ちなみに東西と浅草は日本橋で待ち合わせしてから一緒に来ました計画通り。ちなみに南北が三田に「吸うな!」と言っているのは東西が来るとわかっているからですもちろん。
居酒屋(たぶん)では、南北は東西を奥の壁側に押し込めると思います。もちろん自分は隣。で、東西の前に浅草で南北の前に三田……かなぁ?しまった、それじゃあ、通路側のふたりはどっちも注文しそうにない(笑)きっと浅草兄さんがみーたん越しに注文するんだろうな(笑)
南北未成年だけど、お酒に関しては緩いうちの東西(笑)そんなに多くは飲ませないようにはすると思いますが。うちの作中で何度か飲んでる描写あって、「しまった!」と思ったのは後の祭り。自分が飲んでいたからって、気にしなさすぎだ私。