神楽月のまったり日記。
取扱いジャンルやその他もろもろを萌えの赴くままにつらつらと。
ネタバレ考慮なし注意。
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明日から月曜日までは出かけてます!お泊りです!
返信など出来なくなりますのでご了承下さい。
日比谷も行くよ!行けそうだよ!
お泊りしていろいろしてきます。で、当日を迎えるわけです。
王国はどうぞよろしくお願いします!全力で頑張ってます!頑張ってるよ!
そんな思い余っての突発NT。
暗いです。注意!
返信など出来なくなりますのでご了承下さい。
日比谷も行くよ!行けそうだよ!
お泊りしていろいろしてきます。で、当日を迎えるわけです。
王国はどうぞよろしくお願いします!全力で頑張ってます!頑張ってるよ!
そんな思い余っての突発NT。
暗いです。注意!
【光】
どちらの自宅に帰るのも億劫で、ふたりして会社にある宿泊所に泊まることに決めた。
今日は誰もが自然の驚異に振り回され、それに合わせるように発生した他社のトラブルにも真っ向から巻き込まれ、疲れていない者などいない。
けれど、南北は東西が一番疲弊しているのだと感じていた。
前日から対策に飛び回っていたのも知っている。まともに睡眠を取ったのかさえ怪しかった。その上、今日の朝だって、いつもより早くから出勤して打ち合わせや確認などをしていたはずなのだ。
終電前にはダイヤを回復させていたから、かろうじて会社に戻ってこれたくらいだ。有楽町や副都心などは最後まで引きずった乗り入れ先のトラブルのためにまだ戻っていなかったが、南北は銀座の「報告書は明日でいいからね」という言葉を盾に、まだ仕事をしようとする東西を引きずって宿泊所の彼の部屋までやってきた。
東西のでも自分のでも、自宅に帰るまでの時間が惜しいと思ったのだ。それならば、会社のすぐ近くの宿泊所に泊まって、少しでも多く彼を休ませたい。
体力的な疲労だけではなく、台風は、彼の心の傷を容赦なく抉るのだ。
昔よりはマシになったとはいえ、傷が癒えたわけではない。今回、彼がどれだけ無理をしてきたか南北には手に取るようにわかった。そして、彼の傍にいてやれないことをどれほど恨んだか。
もちろん、そんなことは東西本人には言っていないし、言うつもりもなかった。
「ほら、東西」
前に作った東西の部屋の合鍵でドアを開け、繋いだ彼の手にぎゅっと力を籠める。
「あ……ああ」
少しうつむいていた東西が弾かれたように顔を上げた。
彼の表情に、南北は気づかれないように眉を顰める。
「早く」
短く東西を促して、室内へ一緒に入った。見えずともわかるスイッチを入れて、電気を点ける。
眩しさに東西が目を瞬かせたのがわかった。
「東西」
彼の前に回りこんで、もう片方の手で頬に触れる。
触れた頬の冷たさに、南北は内心で息を吐いた。
「風呂沸かしてくるから。ちょっと待ってて」
無言で東西が頷いたのを確認してから、南北はそっと東西の手を離した。
急いで浴室へ向かう。
銀座の方針のせいか、小さくてもしっかりとある浴槽に湯を溜める。水音に混じって、鈍い物音が聞こえた気がして南北は顔を上げた。
「東西?」
浴室から顔を覗かせて室内を見て、南北は一気に青ざめる。
「東西っ!」
南北が手を離した場所から少しも動いていない場所で、東西が倒れていた。
「東西っ! 東西っ!!」
慌てて駆け寄り、彼を抱き起こす。
触れた彼は、とても冷たかった。
南北の全身から熱が引く。
午前中だけとはいえ雨に濡れていたから、それで身体が冷たいのかと思っていた。けれど、それだけではないのかもしれないと、初めて気づく。
だとしたら。
「東西っ! 東西……っ!」
先ほど触れたときよりも冷たい頬に触れ、指を滑らす。
何度も何度も名前を呼んで、頬を撫でた。
「東西……っ!!」
このまま彼の意識が戻らないのではないかという思いが南北の脳裏を過ぎる。
不吉な想像を振り払うことも出来ないで、南北は胃が恐怖に冷えるのを感じながらただ彼の名前を呼び続けた。
彼を失うかもしれない恐怖が、南北を支配する。
光を与えてくれたのは彼だ。
熱を分け合うことを教えてくれたのも。
彼を失うということは、光を失うということと同義だ。
「東西っ!!!!」
強く。彼を呼ぶ。
「ん……」
小さく、本当に小さく声が漏れた。
聞き逃さずに南北は彼の顔を見る。
「東西!?」
南北の見つめる中で、薄く東西が瞳を開いた。
「な、んぼく……?」
焦点の合わない黒い瞳が、南北を捉える。
途端に南北は自分の身体に熱が流れるのを感じた。
「大丈夫?」
髪を撫でながら聞くと、不思議そうに東西が瞬きをする。
「……ん……」
小さく頷くのを見て、南北はようやく息を抜いた。
「疲れて眠いのはわかるけど、ちゃんと風呂入って、布団で寝なよ」
「……ごめん」
呆れたように言うと、僅かにうつむいて東西が謝る。
そんな必要ないのはわかっている。こんな言い方しか出来ない自分に苛立った。
「もうすぐ風呂沸くから。一緒に入るよ」
「一緒?」
驚く東西に、南北は当然だという素振りで頷いてみせる。
「風呂も、寝るのも、ずっと一緒にいてやるから」
彼の傍から離れないこと。一緒にいること。
それしか出来ないから、少しでも傍にいたかった。
目を見開いて南北を見ていた東西が、ふいにうつむく。
南北が東西の顔を覗き込む前に、彼が動いた。
東西が強く南北のシャツをつかみ、引き寄せる。
南北の胸に、こつんっと東西の額が当たった。
「…………うん」
小さく頷く声を、南北は確かに聞いたと思った。
============================================
本当は「翌日に昼寝しているTを見つけて、暖かいことを確かめたくて触れるN」というのを書きたくて、その前振りだったわけですが、ここまでで力尽きたんだよ!眠いよ!でもまだ荷造りしてないよ!困ったよ!
「暖かいことを確かめて、ほっとして、そのままキスしちゃうN」で「目を覚まして、ぼんやりとNを見るT」とかまで書きたいわけですが、そこまでいくともう突発SSで日記に上げる量ではなくなるわな。
そのうち書ければいいな!希望。
どちらの自宅に帰るのも億劫で、ふたりして会社にある宿泊所に泊まることに決めた。
今日は誰もが自然の驚異に振り回され、それに合わせるように発生した他社のトラブルにも真っ向から巻き込まれ、疲れていない者などいない。
けれど、南北は東西が一番疲弊しているのだと感じていた。
前日から対策に飛び回っていたのも知っている。まともに睡眠を取ったのかさえ怪しかった。その上、今日の朝だって、いつもより早くから出勤して打ち合わせや確認などをしていたはずなのだ。
終電前にはダイヤを回復させていたから、かろうじて会社に戻ってこれたくらいだ。有楽町や副都心などは最後まで引きずった乗り入れ先のトラブルのためにまだ戻っていなかったが、南北は銀座の「報告書は明日でいいからね」という言葉を盾に、まだ仕事をしようとする東西を引きずって宿泊所の彼の部屋までやってきた。
東西のでも自分のでも、自宅に帰るまでの時間が惜しいと思ったのだ。それならば、会社のすぐ近くの宿泊所に泊まって、少しでも多く彼を休ませたい。
体力的な疲労だけではなく、台風は、彼の心の傷を容赦なく抉るのだ。
昔よりはマシになったとはいえ、傷が癒えたわけではない。今回、彼がどれだけ無理をしてきたか南北には手に取るようにわかった。そして、彼の傍にいてやれないことをどれほど恨んだか。
もちろん、そんなことは東西本人には言っていないし、言うつもりもなかった。
「ほら、東西」
前に作った東西の部屋の合鍵でドアを開け、繋いだ彼の手にぎゅっと力を籠める。
「あ……ああ」
少しうつむいていた東西が弾かれたように顔を上げた。
彼の表情に、南北は気づかれないように眉を顰める。
「早く」
短く東西を促して、室内へ一緒に入った。見えずともわかるスイッチを入れて、電気を点ける。
眩しさに東西が目を瞬かせたのがわかった。
「東西」
彼の前に回りこんで、もう片方の手で頬に触れる。
触れた頬の冷たさに、南北は内心で息を吐いた。
「風呂沸かしてくるから。ちょっと待ってて」
無言で東西が頷いたのを確認してから、南北はそっと東西の手を離した。
急いで浴室へ向かう。
銀座の方針のせいか、小さくてもしっかりとある浴槽に湯を溜める。水音に混じって、鈍い物音が聞こえた気がして南北は顔を上げた。
「東西?」
浴室から顔を覗かせて室内を見て、南北は一気に青ざめる。
「東西っ!」
南北が手を離した場所から少しも動いていない場所で、東西が倒れていた。
「東西っ! 東西っ!!」
慌てて駆け寄り、彼を抱き起こす。
触れた彼は、とても冷たかった。
南北の全身から熱が引く。
午前中だけとはいえ雨に濡れていたから、それで身体が冷たいのかと思っていた。けれど、それだけではないのかもしれないと、初めて気づく。
だとしたら。
「東西っ! 東西……っ!」
先ほど触れたときよりも冷たい頬に触れ、指を滑らす。
何度も何度も名前を呼んで、頬を撫でた。
「東西……っ!!」
このまま彼の意識が戻らないのではないかという思いが南北の脳裏を過ぎる。
不吉な想像を振り払うことも出来ないで、南北は胃が恐怖に冷えるのを感じながらただ彼の名前を呼び続けた。
彼を失うかもしれない恐怖が、南北を支配する。
光を与えてくれたのは彼だ。
熱を分け合うことを教えてくれたのも。
彼を失うということは、光を失うということと同義だ。
「東西っ!!!!」
強く。彼を呼ぶ。
「ん……」
小さく、本当に小さく声が漏れた。
聞き逃さずに南北は彼の顔を見る。
「東西!?」
南北の見つめる中で、薄く東西が瞳を開いた。
「な、んぼく……?」
焦点の合わない黒い瞳が、南北を捉える。
途端に南北は自分の身体に熱が流れるのを感じた。
「大丈夫?」
髪を撫でながら聞くと、不思議そうに東西が瞬きをする。
「……ん……」
小さく頷くのを見て、南北はようやく息を抜いた。
「疲れて眠いのはわかるけど、ちゃんと風呂入って、布団で寝なよ」
「……ごめん」
呆れたように言うと、僅かにうつむいて東西が謝る。
そんな必要ないのはわかっている。こんな言い方しか出来ない自分に苛立った。
「もうすぐ風呂沸くから。一緒に入るよ」
「一緒?」
驚く東西に、南北は当然だという素振りで頷いてみせる。
「風呂も、寝るのも、ずっと一緒にいてやるから」
彼の傍から離れないこと。一緒にいること。
それしか出来ないから、少しでも傍にいたかった。
目を見開いて南北を見ていた東西が、ふいにうつむく。
南北が東西の顔を覗き込む前に、彼が動いた。
東西が強く南北のシャツをつかみ、引き寄せる。
南北の胸に、こつんっと東西の額が当たった。
「…………うん」
小さく頷く声を、南北は確かに聞いたと思った。
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本当は「翌日に昼寝しているTを見つけて、暖かいことを確かめたくて触れるN」というのを書きたくて、その前振りだったわけですが、ここまでで力尽きたんだよ!眠いよ!でもまだ荷造りしてないよ!困ったよ!
「暖かいことを確かめて、ほっとして、そのままキスしちゃうN」で「目を覚まして、ぼんやりとNを見るT」とかまで書きたいわけですが、そこまでいくともう突発SSで日記に上げる量ではなくなるわな。
そのうち書ければいいな!希望。
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